Mathクラスとは
Mathクラスとは、絶対値や平方根、四捨五入、三角関数、指数関数など数学的な演算を取り扱うクラスです。その性質上、クラスメソッドとして提供され、インスタンス化する必要のないクラスです。
メソッドと使用例
以下の様なメソッドが用意されています。
メソッド | メソッドの概要 |
Abs(T val) | valの絶対値を返す(以下、型名にTがあれば数値型であれば何でも良い) |
Max(T val1,T val2) | val1,val2のうち大きい方の値を返す。(原則としてval1とval2の型は同じが良い) |
Min(T val1,T val2) | val1、val2のうち小さい方の値を返す。 |
Ceiling(T val) | 数値の切り上げ値を返す。 |
Floor(T val) | 数値の切り捨て値を返す。 |
Round(T val,int d) |
数値を指定した桁数(変数d)で四捨五入する。 |
Sqrt(double val) | 平方根を返す。(val値に負数を設定すると例外が発生する) |
Pow(double x,doulbe,y) | xのy乗を返す |
Sign(T val) | 数値の符号を返す。(valが正数のときは1、0のときは0,負数のときは-1) |
Cos(double r) | コサイン(三角関数の場合、rはラジアン値) |
Sin(double r) | サイン |
Tan(double r) | タンジェント |
Acos(double d) | アークコサイン(dは-1から1までの値) |
Asin(double d) | アークサイン(dは-1から1までの値) |
Atan(double d) | アークタンジェント |
Atan2(double x,double y) | y/xの角度をラジアン値で返す |
Exp(num) | e(自然対数の底)のnum常置を返す |
Log(double d ,[ double base]) | 底baseの対数(baseを省略した場合は底がeの自然対数) |
Log10(double d) | 底10の常用対数 |
また、固定値として定数を何個か持っています。
宣言 | 取る値の意味 |
Math.PI | 円周率 |
Math.E | 自然対数の底 |
以下にMathクラスの使用例を示します。
Console.WriteLine(Math.Abs(-100)); //結果:100
Console.WriteLine(Math.Max(8, 4)); //結果:8
Console.WriteLine(Math.Min(-2, 3)); //結果:-2
Console.WriteLine(Math.Ceiling(123.45)); //結果:124
Console.WriteLine(Math.Floor(123.45)); //結果:123
Console.WriteLine(Math.Round(123.45, 1)); //結果:123.4
Console.WriteLine(Math.Round(123.45)); //結果:123
Console.WriteLine(Math.Sqrt(81)); //結果:9
Console.WriteLine(Math.Pow(2,5)); //結果:32
Console.WriteLine(Math.Sign(-10)); //結果:-1
Console.WriteLine(Math.Cos(Math.PI / 180 * 60)); //結果:0.5000000000000001
Console.WriteLine(Math.Sin(Math.PI / 180 * 60)); //結果:0.8660254037844386
Console.WriteLine(Math.Tan(Math.PI / 180 * 45)); //結果:0.9999999999999999
Console.WriteLine(Math.Log10(100)); //結果:2
まとめ
Mathクラスは数学的な計算を簡単に行うための強力なツールです。数値の演算、三角関数、四捨五入、最大・最小値の取得など、さまざまな機能を提供しています。これらのメソッドを活用することで、効率的に数学的な処理を行うことができます。
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